KIX送り

10:30出発だった。こんなに遅い出発なんて一年に何回あるかないか。
そしてせっかくの遅い出発なのになぜか6:30に目が覚め、そこから眠れない。・・・そんなもんだ。
外は雨。
お客様をピックアップし、空港へバスを走らせる。はじめて乗った運転手さんはよく話す人だった。あまりまだ慣れていないようだった。
そしたらやってしまった。最初の高速のインターで、ETCが工事中で通ることができず仕方なく一般レーンへ。いつもETCで慣れちゃってるもんだから、こういうイレギュラーにどうすればよいかわからず、(というか冷静に考えれば分かることなのに)運転手さんはなぜか吹田のJCTでETCレーンに入りもちろん反応せずバーは上がらずゴンっといって車に当たり、そしてそこで普通なら停まるのに運転手さんは「なんやアカンやないか!」といってそのまま走り続けた。
・・・やばいんじゃないの?
なんて小心者の私なんかは思っちゃったわけだけど、いちばん動揺しているのは他でもない運転手さんで、そこからべらべら言い訳がましくしゃべり続けた。「なんでや〜!」とか…。
いや、だから・・・
もうここまで来たんだからしょうがない、次の阪和道の料金所でわけを説明しましょう、となだめる。まったく・・・
お客様も見ていてやばかった。なにしろ北陸道から名神の高速料金を払わずにゲートを突破したようなもんだから。あとできちんと説明したらわかってくれたが。
トラブルというのは続くもので、岸和田の料金所で路肩に車を止めて料金所のおっちゃんにいろいろいきさつを説明していると、「なんやあれ!」と運転手さんがバスのうしろから滴る黒い液体に気づき、中のエンジンを見ながら「オイルキャップの蓋がどっかいってもた!」と焦っている。「これはまずいそ〜」と言う。
事情が詳しく分からない私は何事かと顔が引きつる。でもとりあえず走れないことはないとのことで安心する。
ほんと、たのむ。と祈るような気持ちだった。
関空はもう目の前だったのでここは応急処置でなんとか無事着いた。飛行機にも間に合ったし。とりあえず問題なし。(てことでいいのかな?)